ヴィーガンドッグフードは地球環境を救えるか?
- Liviveens.co.jp
- 2024年9月23日
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2023年に発表された、ウィンチェスター大学のアンドリュー・ナイト教授の研究は、植物ベースの食生活がどのように温室効果ガス排出量(GHG)を削減し、土地と水の使用量を削減するかを示しています。
近年の気候変動の大きな要因の一つとされている畜産業界ですが、ナイト教授の論文によると、その畜産動物を消費している割合は世界の平均値で、犬7.7%、猫1.2%、人間91.1%でした。つまり、ペットの畜産動物の消費は9%となり、それは年間で約70億匹の陸上動物、何十億という海の生物がペットによって消費されていると指摘されています。
人間の菜食への移行が環境負荷を考えるうえで重要であることはさることながら、ペットフードからの環境負荷も無視はできない規模となっています。
ナイト教授は、もし世界中のすべての犬がヴィーガンになると、温室効果がすにおいては、英国全体が排出するより多くの温室効果ガスの削減、土地ではメキシコよりも広い土地の解放、水については、デンマークが消費している量よりも多い水の削減、さらに約4億5,000万人(EU全体の人口以上)への食料供給に繋がると試算しました。
(もし世界のすべての人々がヴィーガンになった場合、温室効果ガスはEU全体の排出量より多い量が削減され、インドとロシアを合わせたよりも広い土地の解放、水はキューバが消費しているよりも多い削減、そして追加で約53億人の食糧供給に繋がる可能性を秘めている。つまり現在の地球人口の3分の2に相当します。)
発表された論文のリンク↓
日本ではほとんど取り上げられていませんが、世界ではこの発表に多くの媒体が注目し、様々な反応が見られます。
プラントベースの食事は多くの動物の命を救えるだけでなく、私たち人間が豊かに生きるために地球を健全な状態に戻せる可能性を秘めているといえると思います。
毎日の食事を変えることが難しくても、一人一人ができる範囲で実行していけたら、私たちを取り巻く環境は大きく変わっていくのかもしれません。